リフォームやリノベーションという言葉を耳にすることが増えましたが、その違いを明確に理解している人は少ないかもしれません。
不動産オーナー様にとって、これらの用語の正確な意味を知っていると、不動産業者や建築業者との会話に一役買うでしょう。
本記事では、リフォームとリノベーションの定義や目的、具体的な違いについて詳しく解説します。適切な改修方法を選ぶ際の参考にしてください。
「リフォーム」「リノベーション」「リノベ」、よく聞くけど、何となくで使っている。
ひょっとして間違った使い方をしてないかな、、、??
・愛知県名古屋市内で年間600件以上の施工実績のあるリバップ/WIPLUS ウィプラスの担当者の視点から、賃貸物件のリフォーム&リノベーション時のお役立ち情報についてご紹介します。是非参考にしてください。
・リフォームとリノベーションの定義や目的、具体的な違いについて詳しく解説します。適切な改修方法を選ぶ際の参考にしてください。
実はリフォームとリノベーション、定義の違いは人それぞれ
実は2つのパターンがあります。
パターン①
- 住宅の改装・改修・改築などすべて「リフォーム」として表現する
パターン②
- リフォームの規模・目的によって「リフォーム」「リノベーション」を使い分けて表現する
パターン①について
現時点において、国土交通省のHPで「リフォーム」と「リノベーション(リノベ)」の定義の違いについて、はっきりとは書かれていません。住宅の改装・改修・改築については、「リフォーム」という言葉がメインで使われています。(「リフォーム市場」「リフォーム減税」などですね)
パターン②について
一方で、近年では「リノベーション(リノベ)」という、今までリフォームと呼んでいた工事を指す言い方も出てきました。
この違いはなんでしょうか?
今回はパターン②について詳しく説明していきます。
リフォームとは?
リフォームとは、建物や部屋の現状を維持しつつ、機能や見た目を向上させるための改修を指します。
例えば、古くなった設備の交換や壊れた部分の修理がこれに該当します。リフォームの目的は、主に修繕や改善です。
リフォームの具体例
- キッチンやバスルームの設備交換:古くなったキッチンやバスルームの設備を新しいものに交換することで、使い勝手が向上し、見た目も改善されます。
- 壁紙や床材の張替え:壁紙や床材の老朽化が進んだ場合、それらを新しい素材に張替えることで、部屋全体の印象が明るくなり、清潔感が増します。
- 外壁や屋根の修理:外壁や屋根にひび割れや漏水が見られる場合、修理することで建物の耐久性が向上し、長持ちさせることができます。
リフォームは、比較的小規模な工事であり、短期間で実施できるため、コストも抑えられます。これにより、現状の機能や見た目を改善することが可能です。
リノベーションとは?
リノベーションとは、建物や部屋を全面的に見直し、新たな価値を加える改修を指します。
リノベーションは、構造やレイアウトの変更、大規模な改修を行うことで、現代のニーズやライフスタイルに合わせた新しい空間を作り出します。
リノベーションの具体例
- 間取りの変更:古い間取りを現代風に変更することで、より使いやすく快適な空間を実現します。例えば、複数の小部屋を一つの大きなリビングルームに変更するなどの例があります。
- 耐震補強工事:建物の耐震性能を向上させるために、耐震補強工事を行うことができます。これにより、安全性が高まり、地震に対する備えも万全になります。
- 断熱性能の向上:断熱材を追加したり、窓を断熱性の高いものに交換することで、エネルギー効率が向上し、快適な住環境が実現します。
- 設備の一新や最新のスマートホーム技術の導入:最新の設備やスマートホーム技術を導入することで、利便性が大幅に向上します。例えば、IoT機器を用いたリモートコントロールやエネルギー管理システムなどがあります。
リノベーションでは、古い間取りを現代風に変更したり、エネルギー効率を高めるための断熱材の導入が一般的です。これにより、住環境が大幅に改善され、物件の価値も大きく向上します。
リフォームとリノベーションの違い
リフォームとリノベーションの主な違いは、その目的と改修の範囲にあります。リフォームは「修繕・改善」を目的とし、比較的小規模な改修が多いです。一方、リノベーションは「刷新・価値向上」を目的とし、大規模な改修が行われます。
比較ポイント
- 改修の範囲:リフォームは部分的な修繕が多いのに対し、リノベーションは建物全体や大部分を改修します。例えば、キッチンだけをリフォームするのに対し、リノベーションでは家全体のレイアウトを変更することもあります。
- コスト:リフォームは比較的安価であるのに対し、リノベーションは大規模であるためコストが高くなります。リフォームは限られた予算で効率的に改修が可能ですが、リノベーションは大規模な投資が必要となります。
- 工事期間:リフォームは短期間で完了することが多いですが、リノベーションは長期間かかることがあります。リフォームは数日から数週間で完了するのに対し、リノベーションは数ヶ月かかる場合もあります。
- 目的:リフォームは主に既存の問題を解決し、機能や見た目を改善するために行われます。一方、リノベーションは物件の価値を大幅に向上させ、新たな価値を創出するために行われます。
どちらを選ぶべきか?
リフォームとリノベーションのどちらを選ぶかは、予算、目的、建物の現状によって異なります。
小規模な修繕や改善が必要な場合はリフォーム、大規模な改修や価値向上を目指す場合はリノベーションが適しています。不動産オーナー様にとっては、投資の目的やターゲット市場に応じて最適な選択をすることが重要です。
選び方のポイント
- 予算:限られた予算で効率的に改修するならリフォーム、大規模な投資が可能であればリノベーションを選ぶと良いでしょう。予算に応じた最適な改修方法を選択することが大切です。
- 目的:物件の価値を大幅に向上させたい場合はリノベーション、機能改善や短期間での改修を希望する場合はリフォームが適しています。目的に応じた選択が重要です。
- 建物の現状:建物の現状によっても選択が異なります。例えば、建物が古くて耐震性能が低い場合は、リノベーションによる耐震補強が必要です。一方、設備の老朽化が進んでいる場合は、リフォームによる設備交換が効果的です。
- 市場ニーズ:市場における需要を考慮し、ターゲットに合わせた改修を行うことが重要です。例えば、ファミリー向けの物件には間取りの変更が有効ですが、単身者向けの物件には設備の充実が求められます。
まとめ
リフォーム【reform】 改良すること。作り直すこと。特に衣服の仕立て直しや建物の改築・改装。
リノベーション【renovation】 修復すること。改善すること。特に建物・住戸を大がかりに改修すること。
広辞苑より
現状の建物の改修、改装工事を一般的に「リフォーム」といいます。パターン①
その中で特に、修繕や設備の更新だけにとどまらず、間取りの変更など既存の建物の変更を伴う大きな工事を「リノベーション」と呼ぶことが多いこと、その場合対比として、小規模の工事を「リフォーム」と呼ぶこともある、ということがわかりました。パターン②
リフォームとリノベーションの違いを理解することで、不動産オーナー様は、自分の物件に最適な改修方法を選ぶことができます。どちらにもそれぞれのメリットがあるため、専門家の意見を参考にしながら、最適な選択をしてください。適切な改修方法を選ぶことで、物件の価値を最大限に引き出すことができます。
リフォームは比較的小規模な改修で、短期間でコストを抑えて実施できるため、迅速な修繕や改善に適しています。一方、リノベーションは大規模な改修で、長期間かかることが多いですが、物件の価値を大幅に向上させ、新たな価値を創出することができます。
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